中学受験と塾


みなさん、こんにちは。

受験ドクター理科・社会担当の伊達直人です。

理科・社会の学習は順調に進んでいますか?

今回は「中学受験と塾」についてお話しします。

 

 

【中学受験の厳しい現実】

はじめに、中学受験の厳しい現実をデータで紹介します。

首都圏1都3県(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)の公立小学校に通う6年生の生徒の数は約29万人です。

そのうち2月1日に中学受験をする生徒は約4万人です。

千葉や埼玉は1月に中学入試がありますから、首都圏で中学受験をする小学生の数はもう少し増えます。

中学受験をする生徒は首都圏の小学生全体の6~7人に1人という割合になります。

もちろんこの数字は平均値にすぎず、当然、地域差があります。

東京都と他の県でも違いますし、東京都の中でも区によっても違います。

東京の中には、クラスの3人に1とか2人に1人が中学受験をするというところもあると思います。

では、その中で第1志望に合格する人はどれくらいいるのでしょうか?

あるデータによると中学受験で第1志望に合格した生徒は6人に1人です。

6人に1人しか第1志望の学校に受からないのです。

6人中5人は第2志望の中学に通うことになります。

また、中にはどこにも受からないという生徒も少なからずいます。

以上、中学受験の厳しい現実をご理解ください。

 

 

【中学受験をするなら塾に通う必要がある!】

さて、このような厳しい中学受験をすると決めた場合、ご家庭だけで中学受験対策を行うことには限界があります。

なぜなら、中学入試の問題は小学校の学習範囲を超えて出題されることがあるからです。

公立高校の入試問題の場合、文部科学省の指導どおり、公立中学校の教科書の範囲から出題されます。

ところが、中学入試の大半は私立(わたくしりつ)ですから、文部科学省から指導されても、公立小学校の学習範囲を超えて出題されてしまうことになります。

公立の小学校の学習だけでは現在の中学入試を突破することは不可能なのです。

実際、中学受験を合格する生徒の大多数は、中学受験のためにいずれかの塾に通っているのです。

ですから、中学受験をするなら塾に通う必要があります

 

 

【中学受験の塾通いは4年からが普通】

では、中学受験のためにいつから塾に通い始めればよいのでしょうか?

早ければ早いほどいいのでしょうか?

結論からいうと、4年からでよいと思います。

どの集団塾のカリキュラムも中学受験の本格的なスタートは4年からです。

4年までは国語と算数の基礎をしっかり身につけるようにしましょう。

特に、国語は漢字、算数は計算をきっちり学習しておきましょう。

4年から塾通いを始める前に入塾テストがあります。

この入塾テストの点数で塾のクラスが決まります。

4年の入塾テストは国語と算数だけなので、国語と算数の基礎がしっかりしている入塾テストでよい点数が出て、4年の塾を上位クラスからスタートすることができます。

 

 

【塾選びの基準は?】

では、中学受験の塾はどのようなポイントに気をつけて選んだらいいのでしょうか?

中学受験の塾選びの基準についてお話しします。

 

 

【合格実績】

まず、第1に、塾の「合格実績」が塾選びの基準として考えられます。

確かに、合格実績の乏しい塾より合格実績のある塾のほうが安心ですからね。

しかし、「開成中学何人合格」、「桜蔭中学何人合格」という難関校や有名中学への塾の輝かしい合格者数に目をくらまされてはいけません。

御三家の合格実績のある塾に入塾すれば必ず御三家へ合格できるという保障はないのです。

さきほど言いましたように、中学受験の第1志望に合格できる生徒の割合は6人に1人という厳しい現実を忘れてはいけません。

 

 

【ダブルカウント】

また、合格者数に関しても塾全体の合格者数なのか校舎ごとの合格者数なのか確認しておく必要があります。

この合格者数ですが、すべての塾が公表している御三家の合格者数を合計すると、本当の御三家の合格者数をオーバーしてしまうと言われています。

これは別に塾が合格者数を水増ししているわけではなく、1人の生徒が2つ以上の塾に通っているため、各塾がその生徒を合格者に「ダブルカウント」することから起こるのです。

 

 

【合格率】

塾によっては、合格者数ではなく、合格率という数字を公表しているところもあります。

合格率とは、合格者数を受験者数で割った値です。

この数字の読み方にも注意が必要です。

塾の合格率を上げるために、分母の受験者数を小さくする可能性があります。

どういうことかというと、合格する可能性が極めて低い生徒に塾は第1志望の中学を受験させないということが起こり得ます。

本来塾はご家庭やお子様の第1志望の受験をサポートしてさしあげるはずが、現実と希望のギャップがあまりにも大きい場合には第1志望の中学を受けられない場合があるということです。

以上、塾選びの基準として塾の合格実績についてお話ししました。

 

 

【講師の質】

塾選びの基準の第2に考えられるのは「講師の質」です。

これはぜひ体験授業に参加されて、どういう教え方をしているのか観察してみてください。

説明がうまいか。

授業は静かか。

体験授業の時、「講師の質」と同時に「講師との相性」や「授業の雰囲気」もチェックしておきましょう。

中学受験の場合、特に「講師との相性」は大切です。

子どものモチベーションは講師との相性によって大きく変わってくるからです。

相性のよい講師なら子どものモチベーションはものすごく上がりますし、相性が悪い講師ですと子どものモチベーションは下がってしまいます。

また、集団塾の場合、「授業の雰囲気」も大切です。

楽しい授業なのか。

厳しい授業なのか。

授業の雰囲気も生徒のモチベーションに大きな影響をあたえるからです。

 

 

【費用】

塾選びの第3の基準が費用です。

個別指導の塾や家庭教師より集団塾のほうが月々の費用が安いように見えます。

ただし集団塾の場合、これに夏季講習や冬期講習、さらに合宿などの季節講習の費用がかかります。

また、テキスト代やテスト費用も追加される場合があります。

確かに、個別指導塾や家庭教師は高いですが、集団塾も様々なオプション講座の費用を考えると集団塾のほうが費用はいとは限らなくなります。

 

【安全面】

塾選びの第4の基準は安全性です。

最近子どもが巻き込まれたぶっそうな事件が起きています。

塾が安全な場所にあるかどうかは親御様にとって重要な関心ごとです。

塾の中には警備員を通塾道路に立たせているところもあります。

 

 

【集団か個別か家庭教師か】

以上、塾選びの基準を4つ述べてきました。

合格実績、講師の質、費用、安全性

中学受験のための「塾」にも、集団塾、個別指導塾、そして家庭教師などさまざまな形態があります。

どれも4つの基準からプラスとマイナスがあります。

ぜひ賢く塾を選び、塾をご活用ください。

 

 

【中学受験で得られるもの】

最後に、中学受験をして得られるものについてです。

はじめに言いましたように、中学受験は第1志望に合格できるのは6人に1人という厳しい現実があります。

もし第1志望の中学校に入れなかったら中学受験は失敗なのでしょうか?

そうは思いません。

中学受験の目的はもちろん志望校に合格することですが、中学受験を通して、最後までやり遂げたという達成感を持つものです。

中学受験は子どもの人生の通過点にすぎません。

子どもの人生は21世紀のこれからまだまだ続きます。

大きくなってから困難に直面したとき「12歳のぼくでもやれたんだ!」という経験がある人とない人では大きな違いがあります。

ぜひしてよかったと言ってもらえるような中学受験にしてあげられるように一塾講師として精進していきたいと思っております。